薬学生が就職活動するときには、どのようなポイントに注意すればよいのでしょうか。
薬学生が新卒薬剤師として就職活動を開始するためのポイントを5つ紹介します。どの項目も基本的な内容を記載しているため、これから就活を開始しようとしている薬学生はぜひチェックしてください。
1、就活する就職先(業種)を選ぶ
就活では、まず就職先を具体的に考えることからはじめるとよいでしょう。新卒薬剤師には、さまざまな就職先があります。一般的な就職先は、「病院」、「薬局」、「ドラッグストア」があります。その他には「製薬企業」や「公務員」なども就職先の選択肢に含まれるのではないでしょうか。就職先に迷っているときには、家族や友人、大学のキャリアセンターなどに相談してみる方法もあります。
就職先によっては募集枠が少なく、すぐに定員に達してしまうかもしれません。募集を開始したら、すぐに申し込み手続きが行えるように基本的な履歴書の書き方などを事前に確認しておくとよいでしょう。
もしも公務員としての就職を希望しているときには、薬剤師国家試験とは別に公務員試験の対策も必要です。まずは各種参考書の内容を見てどのぐらいの期間を勉強に使えるのかを考えてみるといいかもしれません。
2、やりたい業務を考える
就職先のイメージがつかめないときには、自分がやりたい業務内容から決める方法もあります。とくに6年制となった薬学部は、5年次に病院と薬局における実務実習が必須となっています。実務実習ではどのようなことが楽しいと感じましたか。
患者様との触れ合い、医師や看護師といったコメディカルとのチーム医療など、一人ひとりにとってさまざまな学びや経験があったことでしょう。実務実習を通じてやってみたいと思ったことや、これだけは嫌だと感じたことなどを振り返ってみましょう。自分の気持ちに素直になってみると、新卒薬剤師としてやりたい業務が見えてくるのではないでしょうか。
3、求人票を比較検討する
求人票を確認するときには、つい賃金や賞与の項目を優先しがちです。しかし、基本的な労働条件にくわえて、福利厚生の欄を忘れずに確認するのがオススメです。住宅手当・家賃補助があれば、新生活を開始するときの大きな手助けになることでしょう。女性の場合は、子育てに関する手当や制度があるかを確認しておくと将来的に安心です。
また、年間休日や各種手当など、実際に仕事をはじめてから関係してくる事柄を求人票ごとに比較・検討するのもよいでしょう。その他に注意すべき点は、「完全週休2日制」と「週休2日制」についてです。
「完全週休2日制」は、土日が全て休みになるなど週に2日間は丸々休みの日があるという意味です。しかし「週休2日制」は、半日の休みが2日間あると1日の休みと数えられます。つまり実際には、丸々休みの日は1日しかないこともありえるのです。
いろいろな労働条件の何を優先するかによって、求人票の見方も変わってきます。自分の中で譲れない条件を考えておくと、就活を開始しやすくなります。
4、年収を確認する
薬剤師の年収は、勤務先や地域によっても大きく異なります。とくに奨学金の返済予定があるときには、年収が高い求人を探しがちです。しかし、年収が高いところは、それだけ人が集まりにくい職場であることを理解しなければなりません。もしかすると、一人薬剤師や残業が多すぎるなど、新卒の薬剤師では対応が難しいような職場かもしれないのです。
年収を確認するときには、新卒薬剤師として勤務を続けやすい職場かという点に注意して就活を開始するようにしましょう。
5、就活に使える時間があるか
薬学生の就活は、卒業研究や国家試験対策などと同時期に行うことを想定しなければなりません。学生として優先すべきものはどれか、就活にどのぐらいの時間を使えるのかを事前に考えておくようにしましょう。
就活を開始するタイミングによって、人それぞれ内定が決定する時期も異なります。たとえば、早い人だと5年次~6年次の春までに決まっているかもしれません。また遅い人だと国試自己採点後の2月下旬~3月中に就活を開始して、4月~5月のゴールデンウィーク明けから勤務を開始する人もいます。
内定が早く決まると安心だと感じるかもしれません。しかし就活を焦ってしまうことで、国家試験対策がおろそかになってしまっては意味がないのです。自分に無理のないスケジュールで就活を開始するようにしましょう。
薬学生が新卒薬剤師として就職活動を開始するためのポイントを紹介しました。
就活をこれから開始する薬学生は、ぜひ参考にしてください。